こんなお爺ちゃんお婆ちゃんになりたい

海外だと珍しくないが、日本では手を繋ぐ年配のご夫婦はあまり見かけない。

先日駅前でほっこりするご夫婦を見た。その瞬間を切り取りたくて許可を得ずに撮影してしまった。
Gunオヤジは3年前の53歳の時に食道ガンの手術をして経過観察中だ。その後の定期検診で両方の肺にも初期のガンが見つかっている。
幸い両肺とも転移ではなく原発とのこと。とは言え20年以内のどこかで間違いなく暴れ出すと言われ、いっぱいガンがあって不幸なのか、再発でなく幸なのか微妙な感じで、自分でもどちらなのか分からない。

食道ガンも肺ガンも最後は血反吐を吐いて死ぬ病気だ。きっと鼻の中も口の中も血にまみれて、あの鉄っぽい味をなんども味わうことになるのだろう。そしてなんとか20年後まで生き延びたとしても73歳で、まだ平均寿命まで至っていない。
経過観察中の現在、再発も転移も見られないが、将来に対する不安感が大きいのはこのせいではないと思われる。

Gunオヤジが妻とこの老夫婦のような老後を迎えられることはあるのだろうか。
だからこそ一瞬でこの光景に釘付けとなったのかもしれない。