ガンはメンタルに来る

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ガン随筆

先日、久々に重いパニック発作を起こした。
食道ガン手術あと、パニック発作を起こすようになった。かれこれ7,8回程度起こしただろうか。

Gunオヤジの場合、空気が薄くなる感じになる。吸っても吸ってもどんどん空気が薄くなっていく感じがする。このままだとあと1,2分で窒息するのではないかという恐怖に襲われる。

「これは大変な状況ではないのか? いや、そんなはずはない」
「残り時間が1,2分なら妻に感謝の言葉を電話すべきか? いや救急車を呼ぶべきか?」
・・・パニック発作で死ぬことはないと知ってはいるが、恐怖の感情に支配され、そんなことが頭の中でグルングルンと回り続ける。

数分後には落ち着いたが、気がついたらベランダに出て胸をかきむしっていた。
買い置きしてあるスポーツ用酸素ボンベを口に当てていたが、ボンベが空になっていたのに気がついたのは落ち着いたあとだ。

仕事が少し忙しくなっていた。仕事のプレッシャーがこんな状況を誘発したという自覚もある。
所詮周囲の人にガンの辛さは分からない。健康な人と同じものを求められるとちょっと辛い。こちらも長年のサラリーマン生活でつい負けまいとして頑張ってしまうところがある。
発作中、頭の中で妻に謝っている自分がいた。もう会社を辞めようと本気で思った。

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