不意打ちパンチ

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ガン随筆

4日前の先週木曜日に肺がんの定期検診を受けた。Gunオヤジは両肺に6ミリ程の初期のガンがある。ガンは大きくなると成長のスピードが一気に増す。年に1ミリ大きくなっていたら10年で1.6センチ・・・かなりやばい。なので半年に一度検査をしている。

今回も大きな進展はなく一安心だった。ついでに気になる他の不調を伝えてみた。実は1週間ほど右の背中が痛かった。もう何年も前のことになるが肝臓に大きな良性腫瘍が見つかった。良性ではあるが4.5センチと大きかったので数年間ウォッチしていたことがあった。
担当医は肝臓の高さのCT画像を映しながら「これとは関係ないですね・・・」と言っていたが「あっ、胸腺腫があります」と言った。

悪性の場合胸腺ガンとなるが、良性の胸腺腫でもかなりヤバい病気らしい。10万人に0.5人という希少ガンであり、良性でも悪性でも手術が必要。胸腔鏡手術らしいが肋骨の間から何本か管を入れ胸骨の裏側、肺の間で心臓の隣にある胸腺という器官を切除するという。心臓に隣接している器官の切除はさすがにびびる。
この段階で予想外の角度から不意打ちを食らった気がした。

MRI精密検査で最終確認をした後の手術となるが、会社を休むことになるだろうから上司には早めに事情を伝えることにした。
翌日の金曜日にその旨上司に伝えると「今、どのように思っていますか」とか「あなたの仕事はそれで務まるほど生やさしいものではない」と暗に部門異動を示唆された。
今のGunオヤジにそんなことを考える余裕なんかあるわけない。そもそも会話の優先順位が違うんじゃないか。二発目の不意打ちパンチを食らった気がした。

悪い人ではない。
でも所詮他人にガンの大変さは分からない。適度な距離をとって付き合うしかないのか。

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