「ガイロク」というテレビがある。
道を歩いている人に街頭インタビューをする30分ほどの番組で、1回の放映で4組ぐらいにインタビューしている。「ガイロク」とは「街頭録音」の略らしい。
質問のテーマは「人生のピンチを教えてください」というものが多い。
全ての人にテレビのフィクションより深いドラマがあるのには驚きだが、とても興味深い。ただ、毎回必ず1,2組は親族のガンの話が出てくる。見るたびに改めてガンはヤバい病気なのだと実感する。
さて、もし自分がインタビューされたら何と答えるだろう。
Gunオヤジだって人並みに今までの人生で勝負をかけたことが何度かある。当然、良い結果が出たこともあるが、出なかったことも多い。
今も手術後の食道ガンの経過観察と、20年以内に暴れ出すと太鼓判押された両肺の小さなガンの経過観察をしている。これはピンチだろうか。
3ヶ月毎に精密検査をしていてピンチと言えばピンチだけど、差し迫ったピンチかと言えばそうでもない。
では、手術そのものは?後で主治医から「間違いなく今期最大量の麻酔薬を投与しました」と言われた。Gunオヤジは手術中にベッドの上に立ちあがろうとしたらしい。全身麻酔で意識のない中、本能的に体を守ろうとしたのではないかと言われた。必死に生きようとする強い本能に涙が出るが、ピンチというより自分を褒めてあげたい部類の話だ。
30年超の会社生活は運動会のような日々の連続だったし、好きな少林寺拳法の世界でも大変なことは一杯あったが、今振り返ると全部自慢話だ。
兄弟は兄が1人いるが仲は悪い。困ると私を頼る親だが、遺産は全て長男に相続させると言う。長い時間をかけて説得し、ようやく先日「2人で話し合って決めろ」と言うようになった。でも、それがピンチかと言えばさほどでもないような気がする。
普段忘れているけど実はGunオヤジはバツイチだ。分かれる前も別れた時も大変だったが、それですら今では人生を彩るイベントに思える。
振り返るとGunオヤジの人生は実にラッキーの連続だったのではないかとさえ思えてくる。
いや、この言葉自体が強がりかもしれない。
さて、もしガイロクにインタビューされたら、なんて言おう^^;
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