恩人・嶋田さん

ホーム » ガン随筆 » 恩人・嶋田さん
ガン随筆

Gunオヤジは大学を卒業して今の会社に入った。以来30年以上も経つ。
「いつまで続くだろう」「明日辞めてやる」と思いながら気がついたらここまで来ていた。辛いこと悔しいことも一杯あった。夜、帰り道を涙しながら歩いたこともある。夜、ベッドの中で悔し涙をしたことも何度もある。一方で良いことも一杯あった。

中でも嶋田さんとの思い出は忘れられない。入社7年目で異動した先の上司だった。喧嘩っ早くて、仕事ができて、酒が好きで、男気があって・・・あんな人になりたいと思った。

少ない人数で大きなイベントを回した時、イベントの最中にそのまた上司の理事からクレームが入った。驚いたことに嶋田さんはその理事に逆ネジを食らわした。
その晩一緒に飲みに行った際「あれはやっぱりウチの部門の責任だった」と言われた。「えっ、でも向こうの部門の責任だと言われたじゃないですか」と私が聞いたら「少なくともプロとして一言アドバイスすべきだった」と返された。「ではなんであのように答えられたのですか」と重ねて聞くと「こっちも減らされた少ない人数でやっているのに、あんな言われ方したら、頭くるだろう」。
そういう人だった。

数年前に亡くなられた。早期退職されたので、まだ60代前半だったのではないだろうか。
完璧な人ではなかったが、実に魅力的だった。それが嶋田さんだった。
そんな人に憧れているのだからGunオヤジもぶっ飛んでるのかもしれない。だったらそれでいいと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました