スペイン南部アルメリアの旅 5 マドリードでの1日

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旅行

友人宅に泊まり楽しい1週間を過ごしたあと、アルメリアを後にした。
マドリードで1日過ごしてスペインを発つ。

浴衣に雪駄でマドリードの街中を闊歩してみた。別にイキっているわけではない。民族衣装のほうが地元の人が話しかけてくれるからだ。

ある画家の美術館に行ってみた。知らない画家だったが光の明暗を綺麗に描く人だった。スペインはピカソの影響が強くキュービズムが盛んだが全く違った画風で心を惹かれた。

地下鉄のホームでガードマンに職務質問を受けた。帯に差していた扇子を指差し「それは何だ」「エスパニョールか」と聞かれた。
扇子を開いて「これはファンだ」「私はハポネだ」と応え笑顔で別れたが、もしかしらた帯にドスを差したヤクザと間違えられたのかもしれない。

地下鉄の中ではスリに狙われた。
地下道を歩いていてすれ違ったおじさんがいきなり向きを変えてついてきたのに違和感を感じた。けれど振り返っても何の反応もない。しばらく後ろを自然な人の流れにのってついてくる。
ホームでは隣のドアの列に並んでいた。地下鉄では最初隣の車両に乗ったのだが、しばらくするうちにこちらの車両に移ってきた。
少し離れたところで吊り革に掴まっている。目線は真っ直ぐ前で微動だにしないがこちらの様子を伺っているのが伝わってくる。
ごめん、こう見えてもGunオヤジは武道の達人なんだ。ターゲットとしてロックオンされている気配や殺気をミリ単位で感じ取れる。
思いっきり顔を覗き込んで、気がついていることアピールしてやった。

次の駅で降りる予定だったが、偶然そのおじさんも降りるそぶりを見せていた。さすがにGunオヤジの気がついているよアピールで諦めたようだった。
面白いことにその駅では両側にホームがあり両方のドアが同時に開いた。そのおじさんが出たのを確認して反対側のドアから降りた。
地下鉄が出て行ったあと、反対側のホームからそのおじさんがこちらに一瞥くれた。
ほらね、やっぱり狙っていた。

無表情で悪びれる様子はない。特段残念そうな様子もない。
きっと彼にとってはスリは日常の小遣い稼ぎであり、この地下鉄を乗り継いではカモを物色していただけのことなのだろう。

街中に日本式のラーメンの看板を見つけて入った。
豚骨醤油コッテリ系。日本では聞いたことの無い店名だったが、スペインでこの味は頑張っている方ではないだろうか。偶然隣に座った女性とちょっと日本の話題で会話が弾んだ。

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