少林寺拳法の投げ技の代表的なものに「逆小手」がある。「逆小手」とセットで考えるべき技は「送小手」だ。ただし送小手は投げ技ではない。伏せ身にするところまでで、そこから先は他の技に連絡変化するものだ。
ではなぜセットなのか。
作りまでが同じなのだ。当てる部位こそ違うものの掛け手のコツが同じ。一般的には誤解されているが捌き手のコツも同じ。相手の形はさておいて自分の動きだけ見るとどちらもほぼ同じだ。
では命名の理由を考えてみる。
右手で右手を握られた時、鈎手は自分の掌がやや上を向くように行う。当然相手の手の甲は上を向いている。その「小手」を掌が上を向くように「逆」に返すので逆小手となる。
一方左手で右手を握られた時は、反対の右足に重心を「送り込む」ように「小手」を操作するため送小手となる。
命名については諸説あるが、こう考えると技の応用が効くし、Gunオヤジはこのように理解している。
逆小手の場合は、小手を逆にしたところから相手の肘を出させて体勢を崩し、めくって倒す。
送小手は投げ技ではない。伏せ身にするまでが送小手であり、そこから先は天秤を取るなり他の技へと連絡変化していく。
余談だが、竜華拳第二系は「片手送小手」「両手送小手」「諸手送小手投」となっている。送で投げるのは諸手の時からなのだ。理由は肩がロックされてないからだ。
もしかしたらその時の掛け手にもの凄い誤解があるのではと実は思っている。これは今度検証してみたいと思っている。
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