喜んでいる自分がいる

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ガン随筆

昨日はひと月前に発見された胸腺腫の手術前検査。
MRI画像を見ながら担当医が慎重に言葉を選んで説明してくれる。が、慎重すぎて状況が良いのか悪いのか、Gunオヤジはどうすべきなのかよく分からない。

でも短気を起こしてはいけない。何度も角度を変えて質問しながら確認するしかない。
その日最後の患者だったようで担当医は50分かけて説明してくれた。まとめると以下となる。

  • MRI画像から嚢胞(水分の塊)と腫瘍の混在型である可能性が高い。
  • 3年前の食道ガン手術からの定期検査のCT画像をチェックして、今回に至るまで大きな成長は見られていない。
  • 良性とはいえ胸腺腫は周囲への浸潤をしやすい良性腫瘍で、悪性腫瘍のような性質がある。
  • 胸腺ガンの場合浸潤が早いが、このスピードから言って胸腺腫の可能性が高い。
  • 胸腺腫は良性腫瘍になるが、厄介なのは良性でも浸潤しやすいこと。心臓や太い血管に噛み付くと開胸手術するしかなくダメージが大きくなる。
  • 胸骨と背骨の間の13センチの中に心臓や肺など重要な臓器がひしめきあっており、放置すると心臓や血管を圧迫するので危険らしい。
  • Gunオヤジの場合、4センチまで成長しており、開胸せずに手術できるギリギリのサイズ。実際MRI画像でも胸腺と心臓が押しあっているのが見てとれた。
  • 内視鏡で取れないと開胸するしかない。

現在は成長があまりなく一刻を争う状況ではない。何がなんでもこの夏に手術する必要がないというのは安心材料。
一方通常2センチまでは様子見で良いところ4センチまで大きくなっているらしく、内視鏡で手術できる限界の大きさまで来ているというのは不安材料。

担当医が結論を言いあぐねていたのはキャラクターのせいだけではなく、本当に判断が難しい状況だったからのようだ。

しかしGunオヤジは55歳。まだ逃げ切れる年齢ではなく、この先どこかで必ず対応が必要になる年齢となるが、タイミングが遅れれば開胸手術になり、ダメージもリスクも高まる。ならばこのタイミングでの手術は避けられない。

ではいつまでにやれば良いか、ということだが年内か来年の早いうちにが良いらしい。
少し先延ばしされただけだが、それでもこの夏手術と思っていたので、気が抜けて少し喜んでいる自分がいる。

 

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