以前、ハワイで知り合ったカリフォルニア在住のトムという友人がいる。
Gunオヤジが泊まったエアビー(Air B&B)でたまたま同宿となった。アメリカンは異性でも同性でもハグをするので最初の挨拶ではハグの覚悟を決めていたが、彼は「ハーイ」と言うだけで握手もせずに前をすり抜けていった。
そんなトムが翌朝「予定はあるのか?一緒に自転車を乗らないか?」と言ってきた。
Gunオヤジは2週間のハワイ1人旅だったが手違いで1万円しか持たずに来てしまっていた。クレジットカードのキャッシング機能を使えば良いと思っていたが日本でもキャッシングしないためその機能をOFFにしていた。
滞在中に現地でダイビングのライセンスを取れば英語の勉強にもなると考えていたが、ライセンス取得は事前勉強が必要だったことも知らず・・・よって予定もなく、お金もなく、節約生活をしながら見聞を広めるしかないかった。
トムと近所のサイクリングをすることで交通ルールを学ぶことができた。駐輪ルールもわかった。スーパーでの支払いの方法もわかった。翌日トムにドライブに誘われた。自動車の交通ルールも学べたし、1人では決して行くことのなかったところまで足を伸ばせた。
ホテルのプライベートビーチを無料で使う方法も学んだ。
最後の晩、一緒に和食の店に行った。実はトム、日本留学の経験もある日本好き。そんなトムはバークリーという音楽の名門大学を出てプロのサックス・プレーヤーとして日本でも活躍していた。中村あゆみさんのライブでソロで吹いている映像をみせてくれた。
出会った初日のハグ無しの件については「アメリカ人同士でも、会っていきなりのハグは嘘くさて嫌い」なのだと言う。
トムは定職はなく気楽に旅をしながら暮らしている。「旅はいい、自分が子供になったように物事を学べる」と言っていた。まさにその時のGunオヤジがそんな状況だった。
トムは私に現金をあげるからこの店の会計は私にカードで払えと言う。助かる。でカードで払った。でもトムは半額の現金を持ってなかった。思わず笑ってしまった。(まあ、いいか)と思った。こんな時Gunオヤジは呑気なので助かる。
そこから宿に帰る途中、ハワイ大学の近くのバーで別れの一杯を飲んだ。
1人ではとても怖くて入らなかっただろうというお店。
ありがとうトム。おかげで1万円でも1人でもなんとか乗り切れるのではないかという自信がついた。
まさかその後、Gunオヤジ自身がサックスを始めるとは思ってなかったけど。
今度色々教わろうと思う。
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